指圧師の指の力の先にあるもの|所沢市の往診専門鍼灸院(女性スタッフ常駐) 聖母治療院

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指圧師の指の力の先にあるもの

指圧師の指の力の先にあるもの

 

鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師を養成する

専門学校の3年生は、10月を過ぎると来年2月の

国家試験に向けた受験準備に追われます。

 

この時期の3年生の実技や臨床実習の授業では、

学生たちは教科書や参考書を暗記したり、

過去問の分析に余念がなく、教師の話はうわの空・・・

という光景が毎年繰り広げられます。

 

実技向上よりも受験対策のほうが

当面の最優先課題となっているのです。

 

思えば彼ら学生たちが1年生のころ、

指圧の力を強くするために、暇さえあれば

親指を鍛えていた様子が昨日のことのように

思い出されます。

 

なかには「指立て伏せ」をしているツワモノも

いましたが、いよいよ国家試験を控えて、

このごろは、

「ツワモノどもが夢の跡」

の静けさに包まれています。

 

 

 

ところで、指圧に必要な指の力は

実際にどれくらいなのでしょうか?

 

親指で何かを破壊するような力だとしたら、

患者様の身体を壊してしまうでしょう。

 

力まかせにグイグイ押すだけならば、

何も人の指ではなく、機械のほうが

力があり、疲れることもありません。

 

身体のコリのある場所や痛みのある部位のほか、

ツボや「経絡」と呼ばれる生命エネルギーの流れを

押したりさすったりするのに指や手のひらが最適な理由は、

患者様と施術者の間に、機械の力では得られない

「安心感」と「一体感」を共有するためです。

 

 

 

指圧の大家で心理学者でもあった増永静人氏は、

著書のなかに次のような文章を記しています。

 

    「一圧一圧が愛情をこめた診察であると同時に,

    術者の体温を患者に感じさせるような治療で

    あるべきだ」

 

    「病状を良く聴くことのできる手が,

    その病気によく効くのである」

 

    「現在の『3時間待って3分診療』というような

    保険診療ではいかに診断が正確でも精神療法的にみて

    治療効果の乏しいことは当然である」

 

                          『臨床心理学序説』邦光書房,1968年

 

 

 

この著書のなかで著者は、神戸医科大学(現・神戸大学医学部)が

小児の自閉症に対して行っているスキンタッチ(皮膚と皮膚を

接触させることによって得られる治療効果)に着目し、

指圧師の立場から大いに影響を受けた印象を述べています。

 

スキンタッチは、体温を感じさせるような、

愛情をこめた治療で、患者様の「人間味」を

引き出そうという試みです。

 

1968年(昭和43年)当時、すでに小児自閉症に対して

スキンタッチやスキンシップが治療効果をもたらす

報告がなされているのには驚かされます。

 

さらに漢方(東洋医学)の理論に基づいた指圧の

心理的・精神的なケアとしての価値をいち早く

論考した著者の業績には心から敬服します。

 

 

 

著者は最後にこう結んでいます。

 

    「もちろんこれは一気になし得ることではなく、

    一圧一圧の基本的な習練を積み重ねることによって,

    はじめて達し得る境地ではあるが,スキンタッチ方式も

    このような診断的行為をもつように習練することによって,

    その価値を増大するのではないかと思う」

 

 

 

指圧師にとって、親指は命です。

 

しかし、その押す指の力の先には、

何よりも「愛情」とともに、患者様の病態に

感応する「心眼」がなくてはなりません。

 

国家試験に合格し、晴れて指圧師となり、

学び舎を巣立っていく学生たちに・・・

 

初心にかえってぜひ味わって欲しい書物です。

 

 

 

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